神格の代理人として武器を振るう聖なる復讐者、それがアヴェンジャーです。

アヴェンジャーの役割は主に撃破役、構築によっては制御役もできます。PHB2のクラスには二義的役割(secondary role)というのが記載されています。パワー源は当然信仰で、重要な能力値は【判断力】【敏捷力】【知力】です。

防具の習熟はクロースのみ。武器の習熟は単純近接、軍用近接、単純遠隔です。また装具として聖印を使用できます。防御値へのボーナスは頑健+1、反応+1、意志+1。

1レベル時のHPは14+【耐久力】、レベルごとのHP上昇は6、回復力の数は7+【耐久力】修正値です。
習得済みの技能は〈宗教〉、加えて9つのクラス技能の中から3つ習得できます。

クラス特徴は以下の通り。
・重装鎧も盾も使っていない場合、神様が守ってくれる(AC+3)信仰の鎧(Armor of Faith)
・パワーとしてオース・オヴ・エンミティ/敵意の誓いというのを使えます。これは目標が隣接している唯一の敵である場合、近接攻撃ロールを2回やっていい方の目を採ることができます。
・上記パワーを強化する復讐者の非難(Avenger’s Censure)という特徴を、敵が逃げようとしたらダメージが上がるのと、他の敵が殴ってきたらダメージが上がるののどちらかを選んで取得できます。
・チャネル・ディヴィニティとして、アンデッドにダメージを与えるのと、オース・オヴ・エンミティの対象に対して味方が攻撃する場合、2回ロールしていい方を採れるのとがあります。

パワーはおおむね単一の敵に【判断力】で[武器]を当てるのが多いですね。こんなアヴェンジャーには、エルフ、シフター(レイザークロー)、デーヴァ、ヒューマンが向いているようです。
秘術サプリが出ました。

第1章から5章までは各クラスの新しいクラス特性、新パワー、新伝説の道が掲載されています。ウィザードとウォーロックに加え、フォーゴトン・レルムからソードメイジ、PHB2からバードとソーサラーが掲載されています。
PHB2はまだ読み込みが浅いのでバードとソーサラーの講評は控えます。バードの伝説の道にギンブル発見!っていうか過去作品からのイラストの流用が目立ちます。
「ソードメイジの盾」には新しくイージス・オヴ・エンスネアメントというのが追加されてます。こいつはマークされた敵が他人を攻撃すると、自分の近くに呼び寄せるというもの。味方のローグと協力してボコにしましょう。
ウォーロックの新しい契約先は“面影(Vestige)”。かつて強大だった存在の残滓があなたに力を与えます。
ウィザードの新しい装具は本(Tome)で、召喚クリーチャーを強化したり、遭遇毎パワーを入れ替えたりできます。
[召喚(Summoning)]キーワードを有する呪文で味方となるクリーチャーを呼び出すことができ、召喚者のアクションを消費して行動させることができます。

第6章は新しい特技や使い魔について、また神話の運命や魔法のアイテム「トゥム」(本)、新儀式や秘術のバックグラウンドが掲載されています。

使い魔は特技を取ると得ることができます。
使い魔は攻撃に参加することができず、防御値は主人と同じです。使い魔は主人と同じ技能修正値と能力修正値を持ちます。
使い魔のヒットポイントは1(!)ですが、ミスした攻撃は使い魔にダメージを与えません。使い魔はHPが0以下に下がると破壊されますが、主人が小休憩または大休憩をとるとパッシブモード(主人の肩にとまるか、ポケットに隠れており、効果の対象にならず、ダメージを受けない)で復活します。
使い魔は挟撃をさせることはできません。
使い魔となる生物は12種類ほど載っていて、それぞれに得られる利点などがあります。おススメはやはりドラゴンリングか。遭遇毎に1回、近接・噴射の秘術攻撃パワーの起点をドラゴンリングのいるところにできます。そもそもドラゴンを肩にとまらせてるのがカッコイイだろう!
エベロン生まれの種族がPHB2にて汎用プレイヤー種族に出世です。
身長はヒューマンと同じぐらい、体重はやや軽めのこの種族、サイズと移動速度もヒューマン同様で、視覚は夜目を持ってます。
言語は共通語に加えて、他の一言語を習得しています。なぜか竜語を流暢に操る荒野の半獣人っていう寸法ですね。

シフターにはロングトゥースとレイザークローの2種族がおります。
ロングトゥースは【筋力】と【判断力】にプラスがあり、〈運動〉と〈持久力〉に技能ボーナス。ロングトゥース・シフティングという種族パワーは、重傷時にダメージロールにプラスが付き、再生能力ももらえるというもの。
レイザークローは【敏捷力】と【判断力】にプラス、〈隠密〉〈軽業〉に技能ボーナスです。レイザークロー・シフティングは重傷時に移動速度にプラスされ、ACと反応防御値にボーナスがつくというものです。

こんなシフターはファイター、レンジャー、PHB2よりドルイド、ウォーデンに向いています。
ハーフオークも第4版に!

ヒューマンよりもガタイのよいハーフオークは、第3版と違って【知力】も【魅力】も下がりません。第4版では【筋力】と【敏捷力】にプラスがあります。
サイズは中型、移動速度は人並み、視覚は夜目です。

言語は共通語と巨人語、〈持久力〉と〈威圧〉に技能ボーナスがあります。
またハーフオークのしぶとさを発揮して、各遭遇で最初に重傷になると一時的HPをもらえます。
得意技は突撃で、突撃時には移動速度にボーナスが付きます。
種族パワーはフューリアス・アサルト、敵に攻撃を命中させたときに追加のダメージを与えることができるというものです。

この戦闘種族はファイター、レンジャー、ローグに加え、PHB2から追加されるバーバリアンに向いているとのことです。
「そして…ゴリアテ!」
「またゴリアテかよ!」

第3.5版は「石の種族」が初出のゴツイ奴、ゴライアス(Goliath)が第4版にも登場です。身長は7~8フィート、肌の色は茶色とか灰色。ガッチャマンでいうとリュウポジションです。

能力値は【筋力】と【耐久力】に+2。【筋力】が欲しくて【魅力】がいらないというガチムチ派の皆さんへの福音です。
サイズは中型、移動速度は6、視覚は通常とここらへんは普通。

言語は共通語に加え、ドワーフ語か巨人語のどちらかを習得。まぁ有利不利で言えば巨人語ですかね。
技能のボーナスは〈運動〉と〈自然〉に+2種族ボーナス。こう見えて結構自然のクリーチャーとかを見抜いたりするんですね。
山のごとき不屈さを持ち、意志防御値に+1の種族ボーナスがあります。ファイター系の意志の弱さを少しでも緩和できるのは大きいかも。
それから跳躍や登攀するときの〈運動〉判定は2回振って好きなほうを適用できます。運動ならまかせとけ!でも水泳はカンベンな!
遭遇毎のパワーとしてストーンズ・エンデュランスというのが使えます。マイナーで使用でき、次のターンの終了時まですべてのダメージに抵抗5を得ます。レベルが上がると抵抗も増えるよ!

こんなゴライアスはファイターはもちろん、バーバリアンやウォーデン(始原の防御役)などがおすすめです。

ノームがD&Dに帰ってきました!

4版のノームはハーフリングよりさらに背が低く、体重も軽い小型の生き物です。
能力値的には【知力】と【魅力】に+2、移動速度は5マス、視覚は夜目です。
言語は共通語とエルフ語を習得。技能ボーナスは〈魔法学〉と〈隠密〉に+2とここら辺はイメージどおり。またクリーチャー種別がフェイになります。
遭遇毎パワーとして、ウィザード初級呪文ゴースト・サウンドをマイナー・アクションで使用できます。
また、イニシアチブを振るときに遮蔽なり視認困難を得ていると、〈隠密〉判定をすることができます。(通常は良好な遮蔽か完全視認困難が必要)
幻術に対する深い知識と経験から、[幻]に対するセーヴィング・スローに+5の種族ボーナスももらえます。また、遭遇毎パワーとしてフェイド・アウェイ/幻のごとく消える、をもらえます。これはダメージを受けたときにドロンと不可視になるパワーで、詳しくはモンスター・マニュアルのノームの項を見てください。

ノームはバード、ソーサラー、ウォーロック、ウィザードがお似合いです。
ディーヴァ(Deva)は今で言うマルチ展開のはしりとなったゲーム…ではなくて、PHB2で追加された新しいプレイヤー種族で、身長はドラゴンボーン並みですがもっとスレンダーです。肌の色(ムラサキとか)や、肌に特徴的な模様があることでヒューマンと見分けがつきます。
ディーヴァは善なる神の従者として創造された種族で、祖先の記憶をそのまま有しています。というかディーヴァは子供を産まず、ディーヴァが死ぬとその魂は聖なる場所に大人の身体を持って再誕するのです。

能力値は【知力】と【判断力】に+2。ウィザードに向いてるっぽいですね。サイズは中型、移動速度は6、視覚は通常です。

言語は共通語のほかに2つ別の言葉を選べます。技能ボーナスは〈歴史〉と〈宗教〉に+2。過去生での知識を生かせるっぽい感じです。
アストラルの威厳を身にまとい、重傷のクリーチャーからの攻撃に対する防御値に+1のボーナスを得ます。またアストラルの抵抗で、[死霊]と[光輝]に対する抵抗5+レベルの半分を得ます。
生まれがアストラル海なもので、起源が“永劫”になります。また、遭遇毎パワーとしてメモリー・オヴ・ア・サウザンド・ライフタイムズというパワーを使えます。これは攻撃ロールやセーヴィング・スロー、技能チェック、能力値チェックの出目が気に入らなかった時、その目に1d6足せるというもの。千の人生の経験を生かせるんですね。

こんなディーヴァはウィザードはもちろんクレリック、PHB2からアヴェンジャー、インヴォーカーに向いています。
プレハン2では5つの新種族、8つの新クラス、ほか様々が追加されました。

新種族:
ディーバ…祖霊を宿して知と判に+2。
ノーム…小さい。知と魅に+2。
ゴライアス…筋と耐に+2のまさに戦士種族。
ハーフオーク…筋と敏に+2。軽戦士系に向いてる。
シフター…これは2種族に分けられてて、
 ロングトゥース:筋と判に+2。
 レイザークロウ:敏と判に+2。

新クラス:
アベンジャー…パワー源が信仰の撃破役。神の力で敵を討つ。
バーバリアン…新パワー源“始原(Primal)”の撃破役。激怒とかします。
バード…秘術の指揮役。味方にボーナスを与えたり敵を欺いたりします。
ドルイド…始原の制御役。ワイルドシェイプで野獣に変身したり。
インボーカー…信仰の制御役。神の力で敵を抑えます。1レベル一日毎パワーでエンジェルを召喚できるぞ。
シャーマン…始原の指揮役。精霊の相棒を呼んで味方を助けよう。
ソーサラー…秘術の撃破役。呪文の源をドラゴンかワイルドか選べるぞ。
ウォーデン…始原の防衛役。守りは堅いぞ。

新いろいろ:
背景(Background)…PCに背景を持たせてなんかボーナスとかもらえます。
特技…挟撃されてる敵に遠隔攻撃でも戦術的優位を得るのとか。
プレハン2より、キャラクターの背景(Backgrounds)についての記述です。
プレイヤーはキャラクターの背景を選ぶことができます。キャラクターはいくつでも背景の要素を得ることができますが、扱いやすいようにカテゴリーの違うものを3つぐらいにとどめておいたほうがいいとされています。カテゴリーは地理、社会、生まれ、職業、そして種族ですね。
背景をいくつ選んだとしても、キャラクターは作成時に以下の背景による利益のうちの1つを得られます。(DMと相談してね)
・背景に関係する技能1つの判定に+2ボーナス
・クラス技能リストに、背景に関係する技能1つを加える(技能を選ぶ前)
・背景に関係する言語1つを選び、その言語を読み、書き、流暢にしゃべることができる
・地域特典があるキャンペーンセッティング(FRとか)で遊んでる場合、地域特典を1つ得る

そして例として挙げられている種族背景にディーバ(Deva)がありました。
2月の英サプリは Dungeon Delve 、DM用の一冊です。
これ、一言で言えば「挑戦の書・第4版」ですな。
30個のミニアドベンチャー(それぞれ3遭遇からなり、1~30レベルに対応)が掲載されており、ちょっと軽くD&Dで遊びたいときとか、面白そうな遭遇を自作アドベンチャーに流用したりとかに使えます。
また各遭遇に使用するダンジョンタイルの商品名も掲載されており、関連商品と組み合わせて使用することがかなり前提になっています。まぁフリップマットにペンで書いたダンジョンでも別にいいとは思います。

それにしても…オニのマイコてw
3月発売のプレイヤーズハンドブック2に掲載の新ルール、種族別伝説の道(Racial Paragon Paths)をご紹介します。
今までの伝説の道はクラスによって選べるもの決まっていたわけですが、この種族別伝説の道は文字通り種族によって選べるものが決まります。サンプルとしてあげられているヒューマンの伝説の道、アドロイト・エクスプローラー(Adroit Explorer/巧みな冒険者)は、11レベルで自分のクラスの7レベルの遭遇毎攻撃パワーを取得でき(既に持っているものを選ぶこともでき、そうすると同じパワーを2回使える!)、同じく21レベルで13レベルのパワーと入れ替えられます。
1回の遭遇で初めて重傷状態になった場合、次のターンの終了時まで、その重傷状態にした敵に対する攻撃ロールに+5のボーナスがあります。
追加のアクションを得るためにアクションポイントを使用した場合、次のターンの終了時まですべてのダメージに対して抵抗10を得ます。
そしてこれがすごい! 16レベルから、大休憩のあとにアクションポイントが1になるのではなく、2になるんです! 
パワーとして、セーヴィング・スローに失敗したとき、+4のボーナスを付けて再ロールできる遭遇毎パワーと、敵の攻撃で重傷状態になったときにその重傷にした敵に対して即応・対応で習得してる遭遇毎パワーをお見舞いでき、さらにその遭遇毎パワーの使用回数を消費しない(使用済みパワーでも使用できる)という一日毎パワーがあります。
第4版でついにヒューマン時代到来か?!
武勇の書(Martial Power)には武勇クラス(ファイター、レンジャー、ローグ、ウォーロード)の新しいクラス特徴やパワーや伝説の道や特技や神話の運命が載っているわけですが、その中からレンジャーの新しいクラス特徴、ビースト・マスタリー(Beast Mastery)についてご紹介します。

ビースト・マスタリーはレンジャーの最接近射撃と戦闘スタイルの代わりに取れるオプションで、野獣の相棒(Beast Companion)を使役して戦わせるというものです。

野獣は8種類の中から選べます。猛禽以外はどれもサイズ中型なので騎乗はできません。残念。
熊:HPが高くダメージが大きいけど、ACが低く足が遅く命中率も低いです。
猪:突撃すると移動距離とダメージが上がります。
猫:移動力が高く、〈隠密〉にも長けています。
蜥蜴:ACが高く、機会攻撃が得意です。
猛禽:サイズが小型で、HPとダメージが低いのですが、唯一飛行でき、移動力も高いです。
蛇:移動力は低いのですが水泳移動力を持っています。機会攻撃のダメージを増やせます。
蜘蛛:壁を登れます。
狼:移動力が高く、また戦術的優位を有しているとダメージが増えます。

野獣のアクションですが、騎乗戦闘と同じように、主人と相棒のペアで例の3つのアクション――標準、移動、マイナー――を共有します。で、防御専念と移動は、それぞれ一つのアクションを費やすことで主人と相棒の両方がその行動をとれます。つまり一人と一匹が移動アクションで移動していって挟撃の位置に陣取って、それから相棒に攻撃させる、といった具合ですね。

わたくしが注目したのは猛禽(Raptor)です。猛禽の1レベル時の【筋力】は12、つまり120ポンドまでは中荷重で移動できるわけですね。ほとんどのプレイヤー種族の体重は130ポンド以上なのですが、唯一ハーフリングだけは75~85ポンド、すなわち猛禽はハーフリングをつかんで飛べるのです。彼女自身が214Dで鷹につかまるもよし、パーティー内のローグを空挺作戦するもよし、夢が広がります。
猛禽はロールプレイ的制約が少ないのも魅力です。シティ・アドベンチャーに熊連れてくのはやっぱり難しいですし、猪にはしごを登らせるのは一苦労ですからね。
商品紹介:不死の秘密(Open Grave)

1月の英語版サプリはアンデッドのことならなんでもわかるアンデッド本です。

第1章:アンデッド学(Undead Lore)
 アンデッドの起源や、外見・解剖学・精神構造など、アンデッドの社会などについて詳しく載っています。アンデッドのふるさと、シャドウフェルについても記述があります。

第2章:DMのためのアンデッドガイド(DM’s Guide to Undead)
 アンデッドを有効活用するための新しいルールや、キャンペーンにアンデッド色を盛り込むためのヒント、アンデッドにまつわるアーティファクトや儀式などが掲載されています。

第3章:アンデッドのねぐら(Undead Lairs)
 アンデッドに関わる遭遇の例が、低レベルから高レベルまでたくさん載っています。神の遺骸を舞台とした遭遇など、ワクワクするようなネタが盛りだくさんです!

第4章:新モンスター(New Monsters)
 新しいモンスターがアンデッドを中心に多数掲載されています。
 後半の「悪名高きアンデッドの殿堂」(Undead Hall of Infamy)には、今までさまざまなシナリオやセッティングに登場したアンデッドの悪の親玉がアセルラックからヴェクナまで多数登場しますよ。
 そしてアンデッドのテンプレートや、従来のアンデッドの種族パワーを入れ替える選択肢などもあります。

 アドベンチャーにアンデッドを出そうと思ってるDM(つまり「すべてのDM」ってことですな)にはおすすめの1冊です。
 ディフェンダー職にとってやはり一番重要なパラメーターはアーマークラス。そのACですが、第4版では重装鎧でガチガチに固めるか、軽装鎧で【敏捷力】を生かすかの2つの選択肢があります。ではそれぞれはどれぐらいの値をとるのでしょうか?
 1レベル時、プレートアーマーとヘビーシールド装備でAC20です。そして【敏捷力】か【知力】を20(+5)にして、ハイドアーマーとヘビーシールドを装備してもやはりAC20。なんとタイです。
 途中すっ飛ばして30レベル。神聖衣(ルビ;ゴッドプレート)+6の鎧ボーナスは+20、ヘビーシールドとレベルの半分と10足してAC47。対して【敏】か【知】の最大値28(+9)、エルダーハイド+6、ヘビーシールドとレベルの半分と10でAC47。なんと、重装鎧と軽装鎧は対等でした!

 実は軽装戦士はまだ伸びしろがありまして、たとえばソードメイジになって片手を空けておけば上記の数字より+1できますし、エピックデスティニーでデミゴッドを取ればさらに2能力値に+2できますのでこれまたAC+1、とアーマークラスだけに特化すれば49まで行きます。オルクスでさえ命中率45%!
 とはいえ、軽装戦士は【敏】か【知】を常に最大にしなければならないという縛りがあるわけで、その分他の能力値にしわ寄せが行きます。いっぽう重装戦士はバランスよく能力値を上げていけるというわけです。
 また鎧につけられる特殊能力も大事です。能力によっては特定の種類の鎧につけることができないものも存在しますので、将来設計を考えて戦士としてのスタイルを決めましょう。
商品紹介:竜の書(Draconomicon):クロマティック・ドラゴン編

 こちらも今月出たサプリで、ドラゴンをフィーチャーした1冊。

第1章:ドラゴン・ロアー(Dragon Lore)
 ドラゴンについての伝説とか生態とか社会とか。新ドラゴンのブラウン、グレイ、パープルのドラゴンが紹介されてます。

第2章:ドラゴンについてDMが知っておくべきこと(DM’s Guide to Dragons)
 ドラゴンに関わる遭遇の指針とか冒険のフックとか。ドラゴンに関わるキャンペーンとかドラゴンの宝物とか、ドラゴンっぽいアーティファクトとかドラゴン的儀式とかドラゴンの物質要素とか、あとは各セッティングにおける有名ドラゴンなどが載ってます。

第3章:ドラゴンの棲み家(Dragon’s Lairs)
 ドラゴンの住んでるところの例が9種類も載ってます。レベルも5レベル用から29レベル用まで。ぶっちゃけこの章をふくらませて使えば相当もちそう。

第4章:新モンスター
 新しいモンスターのデータが載ってます。新色のドラゴンや、次元界のかなたにいるドラゴンや、アンデッドのドラゴンやその他。
 一番使い勝手がいい、ドラゴンのワームリング(雛)のデータも載ってます。ホワイトドラゴンワームリングなんて1レベルパーティー用シナリオのラスボスにぴったり!
 殿堂入りドラゴン(Dragon hall of fame)というのもあって、そこに過去のシナリオや小説に登場した有名ドラゴンなどが載ってます。アシャーダロンの12レベルエンカウンターグループがガルシアスだったりして笑う。ティアマット(レベル35ソロブルート)のデータも載ってるよ!

 ドラゴンをいっぱい出したいDM向けの一冊です。
商品紹介:マーシャルパワー

 マーシャルパワー(Martial Power)は今月出たサプリメントで、武勇(Martial)系のクラス(ファイター、レンジャー、ローグ、ウォーロード)をフィーチャーした一冊です。

 第1章から4章までは各クラスの新クラス特性とか新パワーとか新・伝説の道(Paragon path)が掲載されてます。

第1章:ファイター
 ファイターウェポンタレント(片手持ちか両手持ちのどちらか攻撃ロールに+1)の代わりに取得できるクラス特性として、バトルレイジャー・ヴィゴー(Battlerager Vigor)というのと、テンペスト・テクニック(Tempest Teqnique)というのが追加されました。
 前者は敵に白兵か近接で攻撃されて命中した時、【耐久力】修正値の分だけ一時HPをもらえるというもの。ちょっとバーバリアン入ってますね。後者は二刀流です。ファイターの戦い方も多様化してきました。

第2章:レンジャー
 レンジャーの新クラス特性はビースト・マスタリー。動物の相棒を操れます。動物にアクションさせるには主のアクションを使用する必要があります。「パンチだ!ピカチュウ」って言ったターンには、サトシは攻撃できないというわけですな。
 動物によってパワー型の熊とか隠密型の猫とか飛べるけどダメージの低い猛禽とかいろいろあります。とはいえストライカーの役割を果たすには熊が一番かな。

第3章:ローグ
 Ruthless Ruffianっていって、クラブやメイスで急所攻撃を行うクラス特性が登場します。新しいキーワード能力のRattlingというのと相性がよいようです。

第4章:ウォーロード
 Bravure Presenceというクラス特性で、アクションポイントを使った味方が追加のアクションをフリーで行えるようになります。またResourceful Presenceにより、味方がアクションポイントを使ったアクションをした場合、ウォーロードのレベルに応じたボーナスがついたり一時HPがもらえたりします。

第5章:マーシャル・オプション
 新特技とか新・神話の運命が掲載されてます。
 第4版のキャラクターも、D&Dの伝統的な能力値6つ、すなわち【筋力】【耐久力】【敏捷力】【知力】【判断力】【魅力】を有しています。修正値の出し方は3版と同じ。ただし第4版での能力値判定(っていうかほとんどのd20ロール)には、能力値修正にレベルの半分(端数切捨て)を足すので、モンスターマニュアルとかにはすでにレベルの半分を足した値が書いてあります。

 【筋】か【耐】修正の高い方が「頑健防御」(Fort Defence)、【敏】か【知】修正の高い方が「反応防御」(Ref Defence)、【判】か【魅】修正の高い方が「意志防御」(Will Defence)の元値になります。修正値に10を足して、種族やクラスの修正などを足した値が各防御値になるわけですな。防御のことだけを考えるなら、各能力値のどちらかに高めの値を振っておいたほうがいいでしょう。

 「防御」というのは、3版のセービング・スローみたいなものです。3版のセービング・スローは特殊な攻撃を受けた側がダイスを振りますが、「防御」は攻撃をする側がダイスを振って、防御を抜けるかどうかを判定します。要はアーマークラスの考え方がすべての防御に拡張されたわけですね。

 アーマークラスは着ている鎧と盾のボーナスに、鎧を着てないか軽装鎧かだった場合【敏】か【知】修正の高い方を足します。いい鎧を着てガチに固めるか、軽装鎧にして避けられるようにするか、どっちにするか考えどころですね。ちなみに盾ボーナスは反応防御にも足されます。

 イニシアチブは【敏】修正+レベルの半分、それに特技の中にイニシアチブが上がるのがいくつか。残念ながら《イニシアチブ強化》(+4特技ボーナス)と《早抜き》(+2特技ボーナス)は同名ボーナスなので両方とっても+6にはならないのでした。

 で、能力値の決め方ですが、方式が3つあります。DMにどれにするか聞いておきましょう。
1:これは簡単、16、14、13、12、11、10を6つの能力値に自由に割り振ります。
2:ポイント割り振り式。基本値8、10、10、10、10、10に、22ポイントを割り振ります。13までは1ポイント1上昇、14、15、16に上げるにはそれぞれ2ポイント必要で、16から17に上げるには3ポイント、17から18に上げるには4ポイント必要です。
3:やっぱキャラメイクはダイス振らなきゃ!っていう人のために、d6を4つ振って一番低い目を1個無視して残りの合計、ってのを6回という方法もあります。ただし、種族修正を足す前の修正値の合計が+4を下回ったり、+8を上回ったりした場合は、DMによって修整されるであろうと書かれてます。

 能力値の成長ですが、まず4、8、14、18、24、28レベルで、好きな2能力値に+1します。さらに11、21レベルで、すべての能力値に+1します。で、ざっと見たところ他に能力値そのものが上がることってない臭いんです。頭の良くなる本もないし、ガントレット・オヴ・オーガ・パワーのしょぼさときたら泣けてきます。つまりPCの能力値は、基本値で18点、種族修正で+2、成長で+8の合計28点が最大値ですな。そのことを踏まえた将来設計を考えておきましょう。
 ウィザーズ社のサイトで紹介されている、2009年2月発売予定のプレイヤーズ・ハンドブック2収録予定のテスト版バーバリアンの紹介です。実際の製品版とは異なる場合があります。

 新しいストライカークラスの登場です。3.5版と同様に激怒を主な武器とし、防御力はそれほどじゃないけどすごい攻撃力を持つ蛮人、バーバリアン!
 パワーソースは始原(Primal)。まったくあたらしいパワーソースなのでその実力は未知数です。きっとPHB2でドルイドとかの始原組が出てくるんでしょう。
 重要な能力値は【筋力】【耐久力】そして【魅力】…? もしかしたらPHB2で【魅力】ベースのおもしろ特技がいっぱい出てくるのかもしれませんね。

 鎧の習熟はクロース、レザー、ハイドまで。盾はなし。武器の習熟は単純近接、軍用近接、以上。両手持ちの近接武器を持って殴れと言ってますね。防御のボーナスは頑健に+2。

 ヒットポイントはストライカーにしては高い15+【耐久力】値。レベルごとのHP上昇は6、一日の回復力は8+【耐久力】修正値です。これぐらいあればまぁ前衛に立てるかな。
 技能は7種類の中から3種類(人間は4種)選んで取ります。

 クラス特性としてまず野生の力(Feral Might)。今回紹介されてるのは、敵を倒したときに即チャージできたり、【耐久力】値分一時HPを得られたりするレイジブラッド・ヴィゴー(Rageblood Vigor)という力です。きっと製品版ではいろんな力の中から選べたりするんでしょう。
 そしてバーバリアンといえばこれ、激怒(Rage)。バーバリアンの一日毎パワーはどれも「ナントカの激怒」って名前になってて、一回使うと別の激怒に入るかHPが0以下になるか遭遇が終わるかするまで継続します。で、激怒中はレイジ・ストライク(Rage Strike)っていうパワーを使えるし、無限回パワーにオマケがついたりします。
 さらにランページ(Rampage)。各ラウンド、バーバリアンの攻撃がクリティカルヒットを出すたびに、フリーアクションで別の目標に基本近接攻撃を行えます。

 バーバリアンに向いている種族は「ゴライアス」(3.5版では『石の種族』に出てきたでっかくて強い種族ですな)、ドラゴンボーン、「ハーフオーク」(PHB2でプレイヤー種族になるに違いありません)などだそうです。PHB2が楽しみですね!
 ほとんどの人が冒険者人生で最初に出会うモンスター、それがコボルドでしょう。
 D&Dのコボルドは伝統どおり、小型の爬虫類めいた人型生物です。モンスターマニュアルのコボルドの項には、コボルド・ナントカってのが6種類ほど掲載されています。
 まずはコボルド・ミニオン。第4版におけるモンスターの役割の分類に、「ミニオン」という類がありまして、簡単に言うと「HPが1」です。よっぽど変な効果が無ければ、攻撃が当たると倒れます。ただし攻撃力は普通にあるので、数を頼りに押してこられるとピンチかも。そういうときこそウィザードの出番ですね。
 コボルドの鉄砲玉、コボルド・スカーミッシャーは戦術的優位を得ていると追加ダメージを与えます。ミニオンと連携して挟撃とかしてきそうですね。
 飛び道具を使う者もいます。コボルド・スリンガー。こいつはスペシャルな弾を持っていて、悪臭弾や火炎弾や足留め弾を撃ってきますよ。手の届きにくい位置から毎ラウンドスリングとかウゼエことこの上なし。
 守りに特化してる奴もいます。コボルド・ドラゴンシールドは「ドラゴンシールド・タクティクス」という反応アクションを持ってまして、隣に敵が来たり、隣から敵がシフトして離れた場合、ドラゴンシールドも1マスシフトできるのです。タマとったるでー!と近寄って行ったらひょい、と避けられるこのウザさ!みなさんもすぐに体験できるでしょう。
 ボス系のコボルド・ワームプリースト。竜司祭だ! その名に負けず、エナジーオーブを撃ってきたり、10マス以内の味方のコボルドに一時HPを5点与えたり、ドラゴンブレス吐いたりします。こいつの率いるコボルドチームはなめてかかれないですよ。
 コボルド系最強はコボルド・スライブレード。両手にショートソードを持ち、戦術的優位を得ている敵に2回攻撃してきます。両方当たると継続ダメージまで来るというガチさ。あと笑うのが、スライブレードが近接か遠隔の攻撃の目標になった場合、隣のコボルド・ミニオンに目標を移せるというスライドッジ。なんとかして裸にするのが急務ですね。
 第4版の戦闘は3.5版のそれと同じく6秒1ラウンドで、戦闘の開始時にイニシアチブ判定を行い、その順に行動することになります。
 3.5版と違うのは、各キャラクターは自分のターンに3つのアクションを行うことができるということです。それは「標準アクション(Stanard action)」「移動アクション(Move action)」、「マイナーアクション(Minor action)」となっています。標準アクションは移動アクションに、移動アクションはマイナーアクションに置き換えることも可能。この他に機会アクション(Opportunity action)」と即応アクション(Immediate action)ってのもあり、これは他のキャラクターのターンに、他のキャラクターの行動に対応したり割り込んだりして行動できるというもの。

 『全ラウンドアクション』っていう考え方がなくなりました。戦闘に参加している人はみんな1回移動して1回殴る、という基本が3.5版より強くなっているようです。で、PCと強い敵キャラはアクション・ポイントというポイントを持ってるんですが、これを消費するとアクションを追加できます。アクションポイントはマイルストーン(2遭遇ごと)に1ポイントもらえるのと、大休憩(extended rest)をとると1ポイントにリセットされます。

 3.5版と運用が異なる戦闘中のアクションとしては、突撃があげられます。第4版の突撃は標準アクションで、移動力までまっすぐ移動して攻撃するというもの。つまり、まず移動アクションでいい場所とりをして、それから標準アクションで突撃するというのができるのです。※「移動後の突撃」に関しては、できないという説もありますので、前もってあなたのDMに聞いておくことをお勧めします。YDIARですよ。

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